【市長 新年度執行方針演説】人口減、医療など課題克服へ
3月定例市議会は26日~3月15日までの日程で開会。初日は工藤市長が新年度に向けた市政執行方針演説をし人口減少や人材確保、地域医療などの課題を克服し「この街をより確かなあるべき姿に導いていけるよう取り組みを進めていきたい」などと語った。
4期目2年目となる新年度の主な取り組みとして①子ども・若者の夢を育み、次代を担うひとづくり②安らぎの空間に笑顔あふれる基盤づくり③地域の資源を活かした魅力ある仕事づくり④互いに支え、いきいきと生活できる暮らしづくり⑤まちを愛し、世界に誇れるふるさとづくりの5つの基本目標を樹てた。
①は現在、小中学生を持つ世帯に実施している給食費半減を新年度から幼稚園・保育所に通う3歳~5歳までの幼児を持つ世帯まで拡大し、子育て支援に取り組む。
②は稚内空港の就航路線の強化・拡充の働きかけ含め利用促進に努める。過去の大雨災害などを教訓に冠水被害を防止するため新年度は大黒、恵比須地区で排水調査に着手することにした。
③は観光に関し、稚内・利尻・礼文エリアで稼ぐ観光地づくりのための戦略立案などを担う「きた・北海道DMO」(候補法人)は現在、本登録に向け申請した。新年度は海外からの誘客を意識した多言語対応の取組や調査事業など様々な取り組みが進むものと期待している。
④は地域医療に関し市立稚内病院で今年4月から9年ぶりに泌尿器科の常勤医が配置され、41人体制となる。充実した地域医療の体制の確立を目指すとともに、在宅での医療・介護のニーズが高まっている状況を踏まえ在宅医療センターの設置に引き続き取り組むこととした。
⑤は国内外との交流で、新年度は市内の中高生を鹿児県枕崎市に派遣する青少年交流体験事業のほか、ロシアのウクライナ侵攻などで休止しているサハリン事務所は、今後の状況を慎重に見極め当面は場所を移動させ、存続させる。
一般行政報告では26日に設立した地域エネルギー会社「北風と太陽エナジー」、1月17日から18日にかけての台湾へのセールス・プロモーション活動、冬季イベントの開催状況など5項目について報告した。