時の話題 「読書週間」

 釣瓶落しの秋の夜長には灯火親しむべし。読書三昧の時間を過ごすことができる。何て書いても現代はSNSの時代でありユーチューブほかスマホのゲームも豊富で本を読むのに時間を割く人は少数派であろう。
 27日~11月9日までの2週間は秋の読書週間である。
 個人的なことを申すと小説など本の類は最近読まなくなった。「文藝春秋」「選択」など定期購読している月刊誌など除くと「文藝春秋」に年2回掲載される芥川賞受賞の小説を読む位になった。
 年と言うほど年でもなく目もメガネをかければ文字を追え、政治や社会ネタが載る新聞は読んでいる。自ら新聞を発行しているのだから当り前と言えば当り前なのだが、物事に対する意欲の減退は否定できない。
 中学~高校1年頃までは友人と競って読書に勤しんだもので週に1冊は文庫本を読破していた。
 今、書籍の発行数はピーク時の半分どころか2、3割まで落ち込み、それに比例しマチの本屋さんも姿を消し稚内でも地元資本の本屋さんが店を畳んだ。
 本に直接触れ巻頭を読み衝動買いするなんてことは無くなりアマゾンなどネット販売が主流になっている。このネット読者にも来年の物流業での労働時間縮減により注文した本が直ぐ届かなくなり、旧態も現代も本を取り巻く状況は悪い方向に向かおうとしている。
 人が一生で経験することは知れている。足らない部分を読書で補わなければならないのに難しくなってきている。「読書の秋」くらいは灯火に親しみたいものである。