時の話題 「南地区再開発」
稚内商工会議所が稚内市に要望した南地区再開発は稚内の将来を考える上で欠かせぬもので要望書を興味深く拝読させてもらった。
南地区と言ってもJR南稚内駅周辺を中心とする開発構想であるのだが、肝所は旧海員会館の解体であろう。解体され更地になれば進出してくるホテルも出てくるであろうし、更に申せば海員会館から弁天踏切に向かう一方通行の道路沿いの土地・建物の用地補償できれば新たなホテル等の進出も現実味を帯びてくるのか。付け足せば一方通行路沿いの旧ホテル宗谷の解体が可能になれば再開発構想は夢物語でなくなる。
旧海員会館は市の所有なので解体費用が1億円以上になろうが国の補助金も入れ解体の可能性は薄くないだろうが、問題は旧ホテル宗谷の解体であろう。民間の物件であり推し量るに債権関係が入り組んでいるだろうからすんなり行かないか。
これまで宿泊施設の話だけしてきたが、再開発の要諦は海員会館に代わるスペースを持った建物を民でも官でも建てられないのかということである。立席で400人以上収容できる海員会館が無くなり困っているのは市民である。住まいが緑町や富岡に集中するのに何か屋内イベントを開催する会場はほぼサフィールホテルに限られてしまうという現状は打開せねばなるまい。
その悩みを解消する上でも大勢収容できる施設建設は喫緊の課題であり悠長なことを言っていられない。
次の市長に誰がなろうと、これらの問題は重荷となる。工藤市長でなければ出来ないという関係者の思惑もあるのだろう。