30日ホタテ玉冷発送 太田市へ 12月議会 ベトナムとの関係模索と市長

 12月定例市議会は28日から12月12日までの日程で開会。初日は工藤市長が水産物消費拡大に係る全国からの支援、ベトナム訪問など6項目について一般行政報告した。
 補正予算案の中で「新型コロナウイルスワクチン予防接種・健康被害救済給付金(228万円)を盛り込んだことについて、議会冒頭に特別発言した工藤市長は、国からの認定に関し令和3年8月に接種した人で、昨年に稚内市に不調を訴える相談があり、国に推達した結果、今年7月に国から健康被害の認定通知が届いたことなどを説明し「今後、ご本人に対しては通院に必要な医療費などが本市を通じて国から支給されます。市民の皆さんの関心の高い事案であり、今後も適宜適切に説明していきたい」などと述べた。
 行政報告で福島第1原発処理水の海洋放出で中国による日本産水産物の全面禁輸措置に伴う稚内産のホタテについて、10月上旬に青少年交流などを長く続けている群馬県太田市から玉冷約4万個を12月の学校給食で使用したいとの話しがあったことを説明し、市内水産加工業者の中で在庫を抱える業者6社から調達した約1㌧のホタテを取りまとめ、今月30日に発送することを明らかにした。また、間宮林蔵で交流のある茨城県つくばみらい市からも同様に支援の話しがあり、来年2月の提供に向け現在、調達を進めているとした。
 ホタテに関しては、ふるさと納税の返礼品として選ばれ、寄付額が大幅に伸びていることにも触れた市長は「全国からの応援を受け、市としても基幹産業の一つの水産業や関連産業を守る観点から消費PRの実施、学校給食でのホタテ提供など今後の動向を見極めながら消費拡大に向け取り組みを進めていきたい」と述べた。
 ベトナム訪問で北部で目の前が中国という国境の街・モンカイを訪れたことについて、多文化と共生する国境地域の活況を目の当たりにし「国際都市としての将来に、十分参考にしなければという思いを抱き帰路についた」とし、今回の訪問で現地との新たな関係を活かし、ベトナムからの技能実習生等の受け入れに関する取り組みなどを進めていきたいとした。
 他には▽台湾の最南端に位置する屏東県恆春鎮と稚内市が28日午後3時からオンラインで友好交流の協定締結▽開業医誘致制度での皮膚科の新規開業▽全日空(ANA)とフジドリームエアラインズ(FDA)訪問▽ポスト・サミット・アドベンチャーの受け入れについて報告した。

ニュース

前の記事

天北堆