時の話題 「体たらくな議会」
「赤信号、みんなで渡れば恐くない」。先日閉会した稚内市議会での筆者の感想だ。
市役所新庁舎建設での情報開示請求で期限を過ぎても答えようとしない市長に対する問責決議案が提出され採択の結果、提案した志政会の千葉、相内両議員だけが賛成しただけで他の14人が反対し市長問責は否決された。その中で提案理由を述べる千葉議員に対しての暴言と、議会閉会後に慣例となっている市長ら理事者側の会派挨拶回りで志政会を除外したのはいただけない。論争の場での諍いはあっても場外まで持ち込むというのは大人の行動でなく反省せねばなかろう。
それにしても稚内市議会は余りにもレベルが低い。市長や市当局がやることをチェックしなければならないのに恥じることなく理事者側に不利な事には目をつぶり、自ら二元代表制を否定しようとするのは由々しき事態である。
情報開示請求に適切に対処しないから提出した問責に対し茶坊主のように従属する議員が「責任は無し」との判断を下す。法例・条例にのっとり問責提案し適正な方向に導くという議会本来の責務まで放棄したかのような怠慢極まりない行為であり、議員としての資質が問われよう。
市長の首を取るとか生臭いものでなく現下の行動に対し責任を問うことも許されないと言うなら稚内の議会制民主主義が危機に瀕していると言っても過言ではない。
議員定数削減案は以前の議会で否決されたが、再提案して削減し任に耐えない人物は退場してもらわなければならない。