時の話題 「三つ巴戦制し」
〝相撲ロス〟のきょう、大相撲名古屋場所について書くのは精神的にきつい。優勝した安青錦を嫌う訳でなくただ「山河あり」の心境に至る。
稚内に縁のある大横綱大鵬の孫王鵬、伯乃富士、宇良ほか道産子で幕内唯一の一山本の勝敗は気になるが、ファンとは言えず、子どもの頃から親しんできた大相撲。巨人・大鵬・玉子焼の大鵬、輪島・北の湖の輪湖時代、貴乃花と若乃花の若貴時代、ハワイ、モンゴル勢台頭時代、白鵬一強時代などの変遷を経て八百長相撲の技量審査場所(2011年5月)という相撲協会の危機を乗り越え、両国での本場所、大阪・名古屋・福岡での地方場所の全てで「満員御礼」の活況を呈している大相撲。
外国人力士が台頭し大卒の力士が上位を占める中、モンゴルではなくウクライナ出身の安青錦が先場所全休し関脇に陥落し、大関復帰どころか霧島、熱海富士の三つ巴戦を制し賜杯を抱いたのは〝安青錦時代〟到来を思わせる。
安治川親方(安美錦)が「とても相撲を取れるような状態ではなかった」と言うように足首の状況は悪いのに勝ち切ったのは日本人力士に今は失われた根性があったからでなかったか。低い姿勢で相手力士にくらいつくピラニア相撲を敗るのは容易でない。横綱大の里を中心に巻き返しを期待したい。
力士の大型化が主流となる中、藤ノ川ら小兵力士の戦いぶりには胸躍る思いがし、小が大を制する光景には溜飲が下がる。
勝って兜の緒を締め非情な世界を勝ち抜くこと願っている。


