時の話題 「大相撲秋場所」
筆者には毎朝、トイレで新聞の一部に目を通す習慣がある。そうすると昨日までテレビ欄に掲載されていたNHK番組から「大相撲中継」が無くなっており喪失感に陥ってしまう。大相撲中継がある15日間公けの仕事に関すること以外、余計な個人的予定を入れず、新聞配達を終えた4時半過ぎからテレビ桟敷に陣取るという生活を続けており賜杯が誰彼にというより終えた後の喪失感が大きい。
以前にも何度か書いているが〝相撲ロス〟というやつである。
秋場所は霧島の横綱捕り、熱海富士の大関捕りが焦点だった。優勝争いはこの二人を中心に展開するという前評判だったが、先ず中盤戦で霧島が崩れ、十日目まで二敗し優勝も狙えた熱海富士も終盤は五連敗した。
二人とも協会の看板を背負う力士であり、とりわけ熱海関は「ほぼ当確かな」と思ったところの落し穴であった。霧島には以前も失敗したよう天運が足りないかも知れない。
優勝した大の里は千秋楽で相星の大関安青錦を敗り横綱の意地を見せた。安青錦関はしぶとく、足首が治れば毎場所、優勝争いに絡んでくるか。戦禍のウクライナから来日した青年の精神力の強さには感服する。
新関脇、藤の川の相撲に惹き込まれた15日間であった。連日、土俵を沸かせ小が大を制する大相撲の醍醐味を見せてくれた。全くもってアッパレだった。
ひいきの伯乃富士、王鵬、一山本は振るわなかったが、この十数場の進境著しい沖縄出身の美の海の敢闘賞は地道にけい古すれば大成する日が来ること、改めて教えてくれた。


