献吟、合唱、演奏で冥福祈る 乙女の碑祈念祭 参列220人の中に中間さんも

 第64回氷雪の門・九人の乙女の碑平和祈念祭が20日、文化センターで執り行われ、電話交換士として使命を全うし自決した乙女を偲び旧樺太の関係者らが平和への誓いを新たにした。
 実行委ら関係者220人余りが出席した中九人の乙女ら樺太物故者に黙祷したあと、実行委員長の工藤市長が81年前にあった樺太での九人の乙女などの悲劇に触れた上で「悲惨な歴史を決して風化させることなく次代を担う若い世代に平和の大切さ、命の尊さを訴え語り継ぎ、平和で心豊かな社会を築くために力を尽くすことこそが犠牲となられた御霊に対し報いるべき道であり、私たちに課せられた責務であることを強く思っています」などと式辞を述べた。
 吉田孝史市議会議長ら来賓4人が慰霊と平和祈念の言葉を述べたあと、九人の乙女の肖像画が飾られた祭壇に工藤市長らが花輪、参列者が一輪菊を捧げ、北海道詩吟連盟稚内支部の献吟、稚内フラウエンコールの合唱に続き、稚高吹奏楽部25人が「花は咲く」など2曲を演奏し、九人の乙女や樺太で亡くなった日本人の冥福を祈ると共に世界の恒久平和を願った。
 九人の乙女の同僚として元真岡(現ホルムスク)郵便局勤務していた金川一枝さんの娘で10年前から平和祈念祭に参列している中間真永さん(札幌在住)は「昨年は戦後80年の区切りの年でしたが、私自身は初心にかえって乙女の悲しい事件を捉え直し、この国の未来を次の世代に繋ぐためにも平和という事を真剣に考えて心新たにするために稚内に来ました」と語り、九人の乙女の物語を全国各地で舞台公演している愛宕劇団代表でもある中間さんは今月15日に札幌で高校生らも出演した舞台公演を終えており「若い世代が平和の事をしっかり考えてくれた公演になりました」と本紙の取材に応えていた。