時の話題 「復活するか沖底漁」
60余隻から5隻にまで減った沖合底曳漁船の昨年度水揚げ高が前年度比62%増の31億円と大幅に増えた。
稚内機船漁協が先週26日、定時総会を開き明らかにしたもので、数量もオオナゴの不漁はあったものの、タラやスケソ、ホッケの三魚種の水揚げが増え、何んと言っても魚価高によって金額が大幅に増えたのは喜ばしいことである。
1977年の旧ソ連200カイリ、10年後の第2次減船によって凋落の一途を辿ってきた業界として起死回生と言っても過言でないほどの復活劇で、組合は勿論、船主・船員とも恵比寿顔であろう。
地球温暖化による苛烈な海洋環境の変化により国内にある漁港はそれまで水揚げされていた魚種に代わり道内でもブリなど南洋魚が獲れるようになり塗炭の苦しみを舐めている稚内港とて変わるものではないが、数年前から続けているホッケの自主規制など組合の指導もあって近年とさほど違わない数量を保っているところでの魚価高によって隻数が少ない割には空前の水揚げ高に至ったのは努力が奏功したか。
ただ魚価高は水産加工場に多大な影響を与えている。高値過ぎて上場された鮮魚を買うことができないのだ。
売り手・買い手、世間の全てが得をする〝三方よし〟は仲々難しいことだが、水産加工場が取引できる適正価格を望みたい。そうすれば関係者全員が得をする三方一両損を生み出すことになろう。
水産業が稚内の基幹産業なのは論を俟たない。海資源回復と魚価高によって盤石な経営体質になるよう願っている。


