逆コースで稚内港へ 兵庫の打越さん「宗谷岬、難所だった」
入港船が相次いでいる第2副港の海の駅に9日午後、兵庫県からヨット「ボラ・ボラ号」(7㌧)が寄港。秋田犬の愛犬げんた(オス・6歳)とともに船旅をしている船長の打越一雄さん(66)は「宗谷岬を通過してからの潮の流れが今回の航行で一番の難所だった」などと振り返った。
4月15日にマリーナがある兵庫県加古川市をスタートし、瀬戸内海を通って山口県から日本海側を北上。6月10日に函館入りしたあと、目的地の襟裳岬に到着した。元々の計画では襟裳岬で帰る予定だったが「北海道まで来たのだから、宗谷岬を回り、北海道一周に挑もう」と切り替え、オホーツク海を北上し9日朝に浜猿払を発ち午後3時過ぎ、稚内港に入港した。
ヨットで北海道を1周する場合、潮の流れの関係から時計回りが通常ルートだが、今回は急きょ目的地を変更したため逆ルートになった。ヨットは宗谷岬手前まで予定通り進んでいたが、岬を過ぎてから日本海からオ海に流れる強い潮の流れにより、予定より3時間遅れで海の駅に到着した。
入港後、本紙の取材に打越さんは「ヨットは最高5㌩(1㌩は時速約1・8㌔)は出るが、宗谷岬を過ぎてから2㌩失速し3㌩でしか前に進まなかったので、疲れた」と船を下り、稚内に数日間停泊し「観光を楽しみ疲れを癒したい」と話していた。