天北堆

 昨日の小欄ではないが、ニシン曇りだとニシンが大群でやって来る。雄の精子で海面が乳白色に染まる群来現象は北の海の代名詞のようなものだったが、堆子が生まれた昭和29年春で大量のニシンが海から消えてしまった◆往時の浜値は高く網元の御殿、番屋など数多くあるも今や観光施設となり、豪華絢爛な装飾などに観光客の目は奪われてしまう◆稚内前浜だけでなく利尻、礼文両島に網元の名を冠したニシン場所があり地方から多くの男女がやって来た。両島で瓜実顔の美人が多いのはそのせいだと言う。