時の話題 「人手不足足枷に」

 旭川財務事務所の2月発行の道北経済レポートにあった〝生の声〟を認める。
 主要小売店では▽原材料高騰は相当数の商品で続いており安く商品を提供することができない(ホームセンター)▽値上がりによって節約意識が高まる一方、すぐ食べられる総菜や冷凍食品を買う人が増えている(スーパー)▽コロナ収束に伴い来店客が増え週末には家族連れが多く、インバウンドの来店も増えており年末年始は特に多かった(スーパー)▽値上げの影響で1点当りの単価が上昇し総売上げが増加するも点数は上がっていない(複合商業施設)との声が上がっていたが、散財する人がいる他方節約志向の人がいるという実状があり、コロナ禍により消費動向が変わっていることが窺える。
 観光面での生の声は総じて明るい展望を有する一方、インバウンド増加に対処する従業員の遣り繰りが出来ず全室稼働できないという実状にもあり、国内の人手不足がどの業界にも及んでいることが改めて分かった。
 その雇用情勢は深刻で▽労働者はより良い条件で転職して行くため常に人手不足(建設業)▽人材確保のため外国人の受入れを検討する企業が増加している(公的機関)などとし、そう容易に人手不足が解消しない状況にあることも分かった。
 コロナ禍がほぼ克服され業績拡大を企図する企業が多いものと推察されるも一旦縮小した人員配置を元に戻すのは容易でなく、この人材確保難は短期間でけりがつくものでなく構造的問題として暫く続きそうな雲行きにあるのは確かだ。