先週のことども
「規格外の大器」と将来を嘱望されていた前頭の関取北青鵬(22)が弟弟子への暴力で引退に追い込まれると共に、師匠の宮城野親方(元横綱白鵬)が2階級降格し平年寄となった。
年初以降の能登半島地震、自民党派閥の議員へのキックバック事件、ウクライナ、パレスチナ・ガザ地区での戦火に気を取られているうちに不意をくらった格好の大相撲界での暴力沙汰。暴力は絶対あってはならない事だが、殴られた力士がケガをした訳でなく、かつ宮城野親方が暴力を黙認したとはいえ優勝45回、弟子の育成も見るべくものがある親方を平年寄まで降格するというのは如何なものか。相撲協会の権力争いの臭いがぷんぷんする。
八角理事長(北海道出身・元横綱保志)の在任期間が長くなり次の次の理事長職巡る鞘当てとしてもおかしくない今回の騒動を垣間見て、どの組織も大なり小なりあることであり、組織下にある人間の出世欲など感じざるを得ない。
日本人なら2人とも処分内容が変わっていたような気がしないでもない。台頭するモンゴルの力士への意趣返しとも取られよう。
このように暗中模索とも言える昨今にあって東証の平均株価が1989年12月の大納会以来の株価を更新したのは特筆される。バブル期の象徴ともいえよう株価を超え4万円になろうかという勢いだが、この間、諸外国の株価は米国の14倍を筆頭にハネ上がっており生活実態にそぐわない急騰に企業間格差と公務・民間格差が顕在化していることを思わずにはいられない。