天北堆

 無双な力の横綱照ノ富士が追い縋る相手を振り払い9度目の賜杯を手にした。前半戦の戦い方を見ると休場さえ囁かれた照関だったが8日目以降、対戦相手に恵まれたこともあり本来の調子を取り戻し肝所であった琴ノ若と霧島を蹴散らし、琴関との優勝決定戦は盤石の戦いぶりであった◆琴関の大関昇進がほぼ決まり今後、祖父の〝猛牛〟と言われた琴桜と同じ横綱になるかが注目されよう◆優勝すれば横綱昇進だった霧島は惜しくも玉座を逃したものの、今の守りの相撲から脱皮すれば自ずとその日は来る。