時の話題 「的を外さぬ予算」

 稚内市の今年度補正予算案が公けにされ、一般家庭には1セット3000円の地域商品券を3セットまで購入でき、1セットにつき千円、最大で3千円のプレミアムが付く。
 市の家計支援対策として何回かプレミアム付き商品券は発行されているが、これまでは1セット5000円と若干高めの設定をしていたものの、その後、市民の意見を聞く中で買い求めやすい設定にしたのだろう。窮状世帯に配慮した施策と言えよう。
 電気料金への助成は遅かりし由良之助感はあるものの、実行することは評価でき電気代高騰に苦慮する中小企業にとって福音そのもので反対する議員は一人もいないだろう。
 市などに言えることは庶民目線の足りなさで、今年度ギリギリといえど現下の窮状への対処策を上程できたのは国からの交付金があるにせよ稚内市民全体に目配せした結果でもあろう。
 ガソリン代や電気料金など国の助成、そして道の子育て世帯への米・牛乳購入商品券発行、そして稚内市の助成等々、官として出来る施策を打ち出しており、残りは民間企業の賃上げか。経営が厳しい会社はあろうが、社員の生活が幾らかでも向上するよう実行せねばならない。
 官頼りでは自らの生活の安定はない。2倍以上という求人倍率があるのだから賃上げを一切出来ない会社は見限り転職先を探さなければならない。
 「稚内だものしょうがない」でなく自らの人生を少しでも豊かにするよう我慢という軛から脱け出さなくてはならない。稚内の発展は市民の力が源泉だ。