「信念貫くこと」 稚高100周年 小坂東京稚内会会長が講演

 東京稚内会主催の「ふるさと・子ども夢プロジェクト」が31日午後、稚高で開かれ、稚内市出身で東京稚内会の小坂輝雄会長(76)が夢に向かって何事にもチャレンジする事の大切さを後輩たちに伝えた。
 稚高100周年の記念事業として、稚内の子供たちが夢と希望を持って成長し将来について考える機会になればと講師を務めた小坂さんは稚高17期の卒業生。卒業後上京し消音装置の開発・設計の仕事に携わり、平成4年にこれまで培ってきた消音技術を活かすため消音エンジニアリング会社「アルパテック」を起業した。同21年からは東京稚内の会長を務め令和3年には稚内市政功労を受章している。
 小坂さんは稚高の全校生徒400人を前に「夢に向かって~稚内から挑戦」と題し講演。全校生徒1050人がいた稚高生だった時の稚内1周マラソンや仮装行列などの行事を振り返り「仲間と一緒にいた3年間は楽しかった。高校の時に今の自分が育てられ、困った時に仲間に助けられた。皆さんも高校時代の友情や絆を大切にしてほしい」とエールを送り、勤めていた会社の経営方針が替わった事情で辞め独立したことに触れ「人生には岐路がある。決断したら迷わず信念を貫いてほしい。会社員時代に付き合いをした三菱、日立などのメーカーの人たちは独立後も戦友という間柄でお付き合いをしてもらい、仕事も沢山いただきました」などと語った。
 100周年を迎える母校の後輩たちに「夢を持つことで積極的に生きることができる。自分の目標や行動に一貫性が生まれ、仕事や生活に活力が生まれます。困難にぶつかっても諦めない。厳しい冬がある稚内で私は根性を育てられました」などと伝えた。
 小坂さんの講演は1日午後大谷高、2日稚中でも行われる。