農水大臣らに要望 宗谷、オホーツク期成会 中国の水産物禁輸措置に対し

 東京電力福島第一原発の処理水放出に伴い中国が日本産水産物輸入の全面停止したことを受け、宗谷地域総合開発期成会とオホーツク圏活性化期成会は21日上京し、農林水産省の宮下一郎大臣、経済産業省の吉田宣弘大臣政務官に対し中国による日本産水産物輸入の全面停止に伴う影響への対策などについて要望書を提出した。
 処理水の海洋放出予定が明らかになって以降、ホタテは7月から価格が下落し、中国向けにホタテを輸出しようとしていた水産加工業者は大量の在庫を抱え、輸送を扱う運送業者などにも影響が生じている。
 宗谷期生会の伊藤副会長(猿払村長)、オホーツク期成会の辻直孝会長(北見市長)、9月議会対応で工藤市長の代わりに同行した川野副市長らは宮下大臣に対し▽輸入停止措置による損出を被った全ての関係者に、漏れなく行きわたるような支援制度の設計▽国内における消費拡大や、他国への新たな販路の拡大を図るための実効的な支援、国内の加工能力強化のための機器導入や人材活用に対する支援▽ALPS処理水及び国内産水産物の安全性について、国内外に対する正確でわかりやすい情報発信の継続的な実施▽輸入停止措置の撤廃に向けた中国政府への外交上の継続的な働きかけを要望した。