稚内海保 荻野部長が着任会見 漁業秩序確立に向け努力
稚内海保部長として着任した荻野和之氏(58)は11日午後、記者会見し稚内であった昨年9月のナマコ密漁事件や2年前の底引き網漁船拿捕などに触れ「漁業秩序の確立に努めていきたい」などと抱負を述べた。
旭川市出身の荻野部長は海上保安大学校を卒業し、海上保安庁装備技術部管理課技術開発官、同上席船舶工務官、第一管区船舶技術部長、第三管区船舶技術部長など歴任。前任は室蘭海上保安部長。
今年で39年目となる海上保安業務の中で、20年間は装備技術部で巡視船などの設計の仕事に携わったことなどを振り返り、前任地の室蘭ではナマコ密漁した組織的グループを摘発し「稚内から函館までの日本海側、室蘭などで密漁は通年、常態化している。室蘭では警察との共同捜査で摘発できた。稚内でも同じように警察、道の取締船など関係機関の協力を得ながら取り組んでいきたい」などと密漁取締りの強化ほか、オホーツク海のカニ篭被害など外国船の違法操業阻止と離島からの救急患者対応などを挙げ「業務を通じて皆さんからの信頼に応え続けれるよう気を引き締めて任務に邁進していきたい」と語気強く述べた。
稚内の印象について「風力発電などが多く活気あるマチ」と話し、稚内は海の幸や乳製品が豊富で「赴任してから一週間、美味しい物を食べました。これからも食べ歩きを楽しみにしています」と話していた。