知事選道議選 激戦あす審判へ 市区道議選は16年ぶりの投票
今後4年間の道政を託す知事選と道議選の鎬を削る戦いは8日で終わり、9日投開票が行われる。
知事選には会社経営する門別芳夫氏(61)、2選めざす現職の鈴木直道氏(42)=自民党推薦=、元衆議の池田真紀氏(50)=立憲民主党推薦=、美容業の三原大輔氏(48)が立候補し、3月23日の告示以来17日間、遊説するなど選挙戦を展開してきた。
稚内入りした鈴木、池田両候補はは街頭演説で「暮らしを守り未来を作る」(鈴木氏)、「誰ひとり置いてきぼりにしない暖かい道政へ」(池田氏)と、鈴木氏は4年間の実績、池田氏は道政刷新を訴えた。
全国の知事選で唯一与野党対決という構図の中、退潮気味の立民党など野党側の巻き返しなるのかも注目される。
稚内市選挙区道議選には現職で6選めざす吉田正人氏(62)=自民党公認=に対し、16年振りに建部奈津子氏(49)が名乗りを上げ、親子2代に亘る〝吉田王国〟に楔を打ち込んだ。
吉田氏は自民党など保守層の支持に加え浮動票を獲得しようと懸命な選挙戦を展開。一方、建部氏も立民党に加え此方も浮動票を取り込もうと、立憲民主党北海道第12区総支部長の川原田英世氏を陣頭に辻立ちを連日行い、遊説も市内全地域を三回りするほど行った。
浮動票獲得には投票率が上がることが絶対条件で、主権者たる稚内市民は自らの権利を放棄せず投票し、北海道と稚内の発展期すること大切になる。
吉田候補選対事務所
吉田正人候補の選対事務所は6期目の当選を目指し最後の追い込み。各方面から200枚以上の推薦状が届くなど支持者の結束で活気付いている。
昨年10月下旬に出馬表明し、1月28日事務所開きした吉田候補は告示後、選挙カーで市街地や郡部を隅々まで回り、コロナ後の景気回復、低所得世帯や子育て世代への支援、水産・酪農など基幹産業の振興、地域医療体制の充実など強く訴えてきた。
富田伸司選対本部長は支援活動を通じ「5期20年間の実績がある候補は道議会でもベテランの位置におり、稚内のための施策を本当に一生懸命やってくれている。コロナ後の景気回復が稚内には一番求められており、政策を中心とした候補の訴えに市民の反応は良い」と話す。
6日の西條稚内店前の街頭演説には350人余りの支援者が集まり「選挙戦最終盤に向け勢いがついた。相手は女性で難しい選挙戦になっていますが、実績ある吉田候補候補が6期目で活躍してもらうよう最後まで気を引き締めて勝利を呼び込みたい」と話していた。
建部候補選対事務所
立憲民主党公認で出馬した建部奈津子氏(49)の選対本部は「やれることはやり切った」と来る投開票での吉報を待っている。
事務所開きした2月27日からの活動と31日の告示から僅か9日間の選挙活動を振り返った磯部拓也後援会長兼選対本部長は「思っていたよりも受け入れられたと感じているが、勝ち切れるかは読めないところ。一生懸命に建部さんが活動してきたことは事実であり今の力で出し切れることはやり切った」、建部氏と遊説など共に回ってきた立憲民主党北海道第12区総支部長の川原田英世氏は「細かく回り車を降りて100回以上演説をしており、特に若い女性や年配の方に応援して頂いた」と振り返り、あすの投開票に向け「民主主義を保つためにも多くの人に1票を投じてもらいたい」と述べていた。