稚内地方卸売市場で初競り 豊漁と安全操業を祈願
稚内市地方卸売市場で6日朝、初競りが行われ、買受人の威勢よい掛け声が響き渡った。
午前7時の初競りを前に、工藤市長は「昨年は世界情勢により経済が混沌とし物価が高く大変な一年だったが、市場は比較的堅調な水揚げがあり素直に喜びたい。卯年はこれまでの努力が実る年なので希望を持ち明るい一年になるよう願っております」との挨拶に続き、風無稚内機船漁協組合長は、昨年は沖底漁船が6隻から5隻に減船しての操業だったが、水揚げは前年と変わらない1万6000㌧、金額は魚価が回復したことで15%増の約16億円だったとし、スケソ、ホッケ、真ダラの三魚種で水揚げの90%を占めたこと、国がTAC(漁獲許容量)の対象となる魚種を増やそうと検討していることなどに触れ「ホッケの資源は自主管理によって回復の兆しがありTACについても協議している。今年一年、皆さんの商売が繁栄することを祈念します」などと述べた。
このあと、中陳買受人組合長が「人材不足、燃油、資材高騰などの厳しい環境での業務となりますが、共に乗り越えて行きましょう」などと挨拶したあと、南市場部長の音頭で三本締めが行われ、今年の豊漁と安全操業を祈願した。
沖底漁船はシケのため出漁できず、冷凍ボタンエビ、イカ、サンマなど20箱の競りが行われた。