コウホネ順調に育つ こうほねの沼 来年まで根付くこと期待
環境省などの関係者が浜勇知にある〝こうほねの沼〟に移植した水生植物ホッカイコウホネが枯れることなく順調に育っている。
沼は3年前、水位を保つための地下水を汲み上げるポンプの故障で干上がり、自生していたコウホネが全滅した。その後、稚内市がポンプを直してからは沼の水位が戻り、コウホネ再生を目指し環境省稚内自然保護官事務所などの関係機関が今年7月下旬、別の場所から持ってきた25株を移植した。
8月上旬には移植されたコウホネから5輪ほど花が咲いているのを本紙の読者が愛用のカメラで撮影し「久しぶりに沼でコウホネの花を見ることができ嬉しかった」と話していた。
ただ今回は沼に根付いて花を咲かせた訳ではなく、蕾が膨らんだ状態で移植されたものが球根の養分から咲かせた可能性が高い―と分析する稚内自然保護官事務所の担当者は「移植をして冬を越し1年経って根付いて花を咲かせたら今回の移植は成功となる。今のところは枯れることなく順調に育っているので来年まで根付き花を咲かせてほしい」と期待を寄せていた。