時の話題 「組織は人なり」
どこかの新聞の見出しに「あっけなく」とあったが、プロ野球日本シリーズはソフトバンクがセ・リーグ覇者巨人軍を4立てにし圧勝した。4勝0敗というのは同カードの昨年に続き2年連続で、ソフトの強さが際立ったとはいえ巨人軍には屈辱を超えた以上の無力感さえ漂っていた。
勝負ごとには流れがあるとはいえ2年連続の4立ては原監督の退任まで及ぶ結果でありパ・リーグとの実力の差は開くばかりだ。
井の中の蛙大海を知らずと言うが、かつて球界の盟主といわれた巨人軍の体たらくは目を覆うばかりで「お山の大将もいい加減にせい」と、以前は巨人ファンだった筆者は声を大にして言いたい。
それにしてもソフトは強かった。柳田ら打線の破壊力と投手力含めた守りの堅さに加え工藤監督はじめコーチングスタッフなど一糸乱れぬ組織の力が群を抜いている。
ソフトバンクというオーナー会社のもと3軍まである選手育成体制が盤石なゆえに3軍→2軍→1軍という段階を経た選手育成は非の打ちどころがなく、1軍レギュラーにも育成上がりの千賀投手、甲斐捕手などいる。
他チームからの補強も的を得たというか適切なものが多く暫くは巨人に代わる盟主の座に君臨するであろう。
ドラフト制度によって各球団の戦力は均衡してきたといえドラ1(1位指名選手)全員がチームの戦力になる訳でなく、そういう点からもチーム内での育成は欠かせず、選手個々の技量はあろうが監督はじめとするコーチングスタッフに優秀な人材がいなければ成すことはできまい。