時の話題 「信金の景気調査」

 コロナ禍が多方面に影響している事を改めて確認させられた稚内信金の景況レポートであった。
 それによると7~9月期の主たる営業地域にある193社のDI(業況判断指数=良い又はやや良いと答えた割合から悪い又はやや悪いと答えた割合を引く)はほとんどマイナスとなり、旅館・ホテルや飲食店などのサービス業の売上DI値はマイナス63・3、なかでも飲食店とクリーニング業はマイナス100という三桁に、ホテルもマイナス89・5と予想していたとはいえ半端でない落ち込みを示した。
 水産加工も80・0、卸・小売業の食料品100、燃料85・7、衣料品50・0などマイナス増勢が強まる中にあって、コロナ禍の外出自粛での巣ごもり消費の増加によってスーパーやコンビニの売上がプラス18・2(収益は27・3)となったのは特筆されるも、稚内など経済への波及効果となると高々なものがあろう。
 10月~12月までの見込みも曙光は見出せず坂を転げ落ちるスピードは弱まるものの、回復には程遠い。
 稚内の経済をけん引してきた漁業と建設業は魚価安に祟られ、労務者不足など構造的マイナス要因あるも他業種に比べるとコロナの影響は甚大なものでないが、ホテルや飲食店など観光関連の落ち込みはGoTo事業や市などの助成策をもってしても酷いものがあり正月を越せるのかと不安が付きまとっているというのが現状か。
 「回復しました」との見出しが躍るのはいつの日か。待つしかないのだが手を拱いてばかりではいられない。

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