時の話題 「幼児の教育」
土曜日の本紙に載った幼稚園児の募集広告を見て「少なくなったな」と改めて思った。
稚内私立幼稚園協会加盟の幼稚園は往時8園あり、今から40年以上前には先ず願書を取るのに並び、その後の入園申込みも初日から殺到したものだった。
それが少子化に伴い我れ先にという現象は全く無くなってしまい定員充足することも無くなり、その後起きたのが幼稚園の淘汰であった。富士見幼稚園に続いてカトリック幼稚園、萩見幼稚園と閉園してしまい残す所5園になってしまった。
新米記者時代、幼稚園には足繁く取材させてもらい篠崎園長(鈴蘭幼)、佐々木先生(富士見幼)、井上園長(萩見幼)、浜森園長と加藤先生(ひかり幼)ら皆さんの鞭撻を受け、幼児教育だけでない人生の事もあれこそ教わったものだった。
少子化により入園児数が激減する中、各幼稚園が活路を求めたのが0歳児からの保育園経営であり、その潮流を見誤らなかった所が今になっても残っているのだろうと、個人的には思っている。
国の義務教育は小学中学の6年間だが、上の高校もほぼ全入になり、下の保育園・幼稚園も劣らぬほどの状況になる中、これからの幼保教育は特色ある方針が今以上に求められようから正に生き残りを賭けた冬の時代になるのでなかろうか。
しかし余り難しい教育はする必要はなく園児の個性を伸ばすよう努めるべきで、同じことは小学低学年の教育にもいえよう。
子どもはすくすくと健やかに育ってこそ子どもであり、保育園と幼稚園は手助けするという姿勢が大切だ。