マチ発展巡り論戦 JC主催し市長選候補者の討論会
14日告示される市長選の立候補を予定している工藤広、古我友一、川崎眞敏の3氏を招いた公開討論会が10日夜、文化センターで開かれ市政への思いや政策などについて語った。
稚内にあるべき医療・介護体制、市長に当選した時に必ず実現したい公約などの質問が設けられた稚内青年会議所主催の討論会には270人余りの市民が参会した。
三浦道新稚内支局長が進行役となり、発言順はくじ引きで決め、最初の医療・介護問題について工藤氏は「開業医誘致を進めると共に医療、介護、住まい介護予防、生活支援など切れ目なく繋がる体制づくりを進める」と述べた。川崎氏は稚内の一番の課題は病院問題だとし「市立病院、こまどり病院が抱えている問題をハード、ソフト、経営面の3つの観点から対策を進めていくべき」と主張。古我氏は医師不足などの改善を「今の病院体制でどのように医者を呼んでいるのか、勤務体制などチェックした上で問題点を洗い出し病院計画を作る必要がある」と述べた。
実現したい公約について古我氏は「タウンミーティングなどし若者の声を吸い上げ市民の声が届く市政を運営したい」、工藤氏は先に発表した10の約束に触れ「特に3つのゼロで安心して暮らせる地域共生社会を目指したい」、川崎氏は公約の新カーリング場建設ストップを最優先にし「宗谷ふれあい公園のような子供たちが安心して遊べる施設を作りたい」と夫々訴えた。
サハリン航路について古我氏は平成28年から3年間の旅客実績に触れた上で「ここだけ見ると廃止は仕方ないが、ロシアとの交流という部分では必要性は考えられる」、工藤氏は「北海道知事が代わる今、改めて北海道とサハリンとの交流での航路存続について協議を進めたい」、川崎氏は「国や道、稚内市、民間の力を借りて航路をどうするのか具体的に答えを出す時期に来ている」とそれぞれ力説した。
JR宗谷線について工藤氏は「ダイヤの改正など求めていく。多額の地元負担は北海道を中心にし政治的課題として取り組んでいく」、古我氏は「利用促進策として観光誘致のための車両の確保、若い人のアイデアで変えていく」、川崎氏は「維持に向け国や道、JRに対し(当選したら)真っ先に赴き答えを見つけたい」と主張した。
これからの意気込みを工藤氏は「適切な財政運営を進め、マチの財政健全化を保ちながら新たなマチ作りに取り組みたい」、川崎氏は「将来に負の遺産を残さないことが絶対条件。市民目線で優先順位に間違いのないようにしたい」、古我氏は「若い人が政治に興味を持ってもらい、大きな夢を持てるマチに新しい風を吹かしていきたい」と決意を述べ、最後に3氏は握手を交わした。