時の話題 「天声人語から」
けさの朝日新聞「天声人語」に興味深い一文があったので読者の皆さんにお伝えする。
ある人が息子の将来を占った。聖書とリンゴと1㌦を彼の部屋に置く。息子が聖書をつかんだら聖職者に、リンゴなら農家に、1㌦なら銀行家にしよう。しばらくして部屋に行くと、息子は聖書を尻に敷き、リンゴを平らげ、1㌦をポケットにしまっていた。そこで息子を政治家にした。
人間の欲深さを知る例え話である。リンゴを食べ1㌦をポケットに入れたのは食べるため、つまり生きるためには欠かせず全ての人間が持つ業なのだが、その息子はちゃっかり聖書も自分の領域に置く「尻に敷く」という件が面白い。政治家は何事も尤もらしく喋り欲深い職業人であることを説いている。と筆者は思った。
きのうまで連立とか称しくっついていた政党と別れ、別の政党と付く。この打算ありき歴史を繰り返し政権党にあり続けたのが自由民主党なのである。
自民党を悪道非道の政治のように認めたが戦後の日本に経済を中心に繁栄と安定をもたらし国民生活を向上させたのは紛れもない事実であるが、時代は変わった。新聞、テレビなど既存メディアの発信だけでなくスマホなどSNSで大きな政党だけでなく弱小政党・団体の訴えを知るようになった国民のレベルがある意味、上昇していることから〝多党化
〟という時代を迎えたのが今日の日本社会なのであろう。
恐らくこの動きは変わらず鋭い慧眼を持った代表が率いる政党が躍進し日本政治を司るのでないのか。勿論、連立政権である。


