鎌田さん 南極向け出発 壮行会開く 観測隊OBらもエール

 第67次南極地域観測隊員に選ばれた市人事厚生課主任の鎌田隆雅さん(35)の壮行会が28日夜、えびなイベントホールであり、工藤市長らが南極での鎌田さんら隊員の活躍にエールを送った。
 壮行会に出席した稚内の南極観測隊OB会の高木知敬氏(76)=第21・28次=、門馬勝彦氏(81)=第21次=稚内市職員では近江幸秀氏(64)=第46次=、市川正和人事厚生課長(53)=第52次=や家族、関係者ら80人余りを前に、壮行会実行委員長の工藤市長が「近江君、市川君に続いて鎌田君が、観測隊となって我が街の伝統になりつつある。包括連携を結んでいる国立極地研究所とのお付き合いを大事にしていきたい。鎌田君には本部でしっかり頑張り、合間には貴重な体験を子ども達に届けてほしい」などと挨拶し、吉田市議会議長が「皆さんで声高らかに送り出し任務の成功を祈念しております」などと激励した。
 南極OB会道支部長の高木氏が「南極観測は国家事業。日の丸を背負っての仕事になり鎌田君はジャパンとしての自覚を持って働いてほしい」などとの乾杯音頭で祝宴に入り、第67次観測隊長の青木茂氏、夏の期間だけ庶務の仕事に携わる新田洋一朗氏のスピーチあと、庶務の任務で南極観測研究者などをサポートの任務に就く鎌田さんが「隊員達のサポートをしっかりやり帰ってきた時には子ども達や市民の方々に南極での体験を伝えたい」などと決意を述べた。
 南極観測隊OBの門馬さんは「任務を終えて無事に帰ってきてほしい」、近江さんは「五感をしっかり使って南極を感じてほしい」、上司の市川さんは「彼ならしっかりと任務ができる。頑張ってほしい」とそれぞれ語っていた。
 観測船「しらせ」は今月19日に横須賀港を出港。鎌田さん含めた観測隊本隊はオーストラリアから同船に合流し12月4日現地港を発ち、年内に南極昭和基地に到着する予定。鎌田さんは約1年間の任務を終えたあと、再来年3月下旬に帰国する。