中澤さん教え千人突破 マイスター試験 稚高、大谷高の合格者

 稚内観光マイスターの上級を持つ稚内市民観光ボランティアガイド元会長の中澤和一さん(78)が、平成28年から試験対策で教えていた稚高生の初級合格者が今年度で千人を超えた。中澤さんは「皆さんが稚内の事を知ろうとマイスター試験を受け多くの合格者を出したことは嬉しいことです」などと語った。
 稚高で当時、商業科のカリキュラムとして高校単位で初めて受験することになり、担当教諭から「試験に向けて講師をお願いしたい」と依頼され、初年度は11人が合格し30年まで商業科だけで挑戦していたマイスター試験に、令和元年からは普通科なども加わり、中澤さんは毎年試験前に初級講座を開き、平成28年から今年までの10年間で1100人が合格した。
 令和2年からは大谷高でも初級に挑戦する生徒向けに講座を開き今年までの6年間で187人、両校合わせ1287人が合格した。
 宮城県気仙沼市出身の中澤さんだが、底曳網漁の仕事で稚内には21歳から50年以上住み第二の故郷として稚内への思いれが強く「マイスター試験で得た稚内の知識を、若い人達が地方や地元で活かしてくれることが一番の願いです」と話していた。