国内初 自動走行実験 HAP 稚内空港の除雪車で実施

稚内空港で5日午後特殊に改良した除雪車「プラウ車両」による自動走行の実証実験が行われた。空港での除雪車自動走行の実験は国内初の試みで関係者が人手不足を補う実験に期待を寄せた。
除雪オペレーターの高齢化など人材不足、積雪地域の空港で安定した空港運営と定時運航などの確保に向けた取り組みとして、稚内を含めた道内7空港を運営する北海道エアポート(HAP)が2030年以降の本格運用を目指し、昨年度は除雪作業装置の自動化の実証実験に続き、今年度は自動運転ができるよう電子制御装置を取り付けたプラウ除雪車の自動走行のテストを行った。
実験では、車両に乗り込んだ運転手がハンドルから手を離した状態で300㍍の滑走路を時速30㌔で走行し、Uターンや航空灯の変わりに置いた三角コーンを交わしスラローム走行した。
実験には東北地方などの空港関係者、稚内空港の除雪関係者らも視察に訪れ、自動走行を見た感想について「30人ほどが空港の除雪に従事していますが、20年以上のベテランは4人ほどしかおらず、将来的に人と自動走行が両立できば人手不足の解消に繋がると思う。冬場は吹雪など危険なので自動運転除雪に期待したい」と話していた。
HAPの友定聖二常務取締役は「思ったより上手くいきました。運転手が手を離した状態での走行を関係者に見て頂き有意義な実験でした。運用に向けて大きな一歩になった」と講評した。
積雪期の1月〜2月にも再度実験を行う。


