時の話題 「四季から二季へ」

 くっきりした四季がある日本列島が変わりつつある。4、5月の春から夏のような暑さが秋口まで続く。四季でなく二季になってしまったようだ。
 北海道には辛うじて四季はあるものの夏の猛暑には手を焼いた。稚内は今夏、30度以上の真夏日は1度もなかったが、25度前後の夏日を連日のように観測しエアコン(クーラー)を設置する住宅や会社がこの2、3年でかなり増えた。
 電気代が高いのに―と思うものの、冬用の気密性が高い構造の建物のため涼風の通り抜けがないことと体も心構えも暑さに弱いためなのだろう。
 電気を発電するのに電力各社は水力、石油・石炭のほか風力や太陽光、そして原子をエネルギーにした発電所を建設して来たものの、風力や太陽光など自然再生エネルギーは環境に優しい?が、再生エネルギーの割合が高くなればなるほど賦課金が増えてしまい一般家庭や企業の電気料金が高くなるという矛盾を孕んでいる。
 国は2011年の東日本大震災の福島第一原発事故以降、原発構成を低くし自然再生エネルギー発電を促す政策を推進してくるもここに来て原発への先祖返りを企図し、道内でも泊原発再稼働に向け舵を切っている。
 北電は原発が稼働すれば電気料金は一般家庭で11%下げる試算を公表し道と道民の賛同を得よう懸命どころか血眼になっている。原発がバラ色の北海道を創出するような喧伝をしているが、道民への目眩ましでないのか。
 耐乏生活の中、背に腹は代えられぬと道民には安易に同意せぬよう求めたい。

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