「期待で胸いっぱい」 市役所閉庁式 市長、惜別相まって万感

 旧庁舎での仕事が最後となった10日夕方、工藤市長が訓示し、半世紀以上に亘って仕事場になった思い出の建物に別れを告げた。
 市正庁で職員70人余りを前に、市長は昭和42年に供用開始された旧庁舎に「この前身は稚内小学校で、当時は中学生か高校生の時に母校が統廃合となり、跡地に大きな建物が建つという話を聞いたことを思い出しています。市役所に勤めてから良く裏山を眺めながら子どもの頃を思い出していました」などと振り返り、14日から始まる新庁舎での業務に「期待で胸いっぱいです。皆さんには培った知識や経験を新しい庁舎で活かし、市民の皆さんの大きな期待に応えて頂きたい。今後の発展を役割を終えるこの現庁舎に約束したい」などと訓示した。
 閉庁式後、本紙の取材に対し、昭和55年に市役所に入った川野副市長は「入ってから科学館、水道など外部勤務が多く、46歳から庁舎内の企画畑勤務となって以降、庁舎設備の傷みを見てきた」などと振り返り、新庁舎には「防災設備や市民スペースがある。職員が自ら外に出て、地域の声をしっかり聞くようして戴きたい」と語っていた。
 平成元年に市役所に奉職した佐伯教育長は「最初は市長公室企画課勤務となり、10年以上前は環境エネルギー課長を歴任し再生可能エネルギーの事など良い経験をさせて頂いた」と振り返り、新庁舎での勤務に「市民のため子ども達のために頑張っていきたい」などと話していた。