時の話題 「公明党の離脱」

 政界の一寸先は闇である。その通りの展開になったのが昨日の公明党の斉藤代表の自民党との連立離脱宣告だった。
 自民党の高市新総裁との話し合いで斉藤代表は企業・団体の献金の受け手を政党本部と都道府県本部に規制しようとしたが、自民党は小選挙区支部に渡らなければ賛成できないとし昨日の会合で結論得ようとしたものの、「検討したい」と煮え切らない回答を繰り返す高市氏に業を煮やし離脱に至ったようだ。これは表向きの話であり実のところは昨年の衆院選、今年の都議選参院選での両党枕を並べての敗戦が大きい。
 公明党にしてみれば自民にくっついていても得にならないという損得勘定によってこれまで燻っていた離脱論が頭をもたげただけの話で、端から「離脱ありき」だったのでないのか。
 高市氏は保守的な考えがある人にありがちな自信家であり「自公連立は基本中の基本」と言いながら小細工を弄しており「離脱するわけがない」と高をくくっていたのではないのか。
 筆者の個人的見解だが80歳を過ぎた爺さんがしゃしゃり出るべきでなく、旧安倍派の裏金議員を党内の要職に起用したのがそもそもの間違いだった。
 公明党の離脱により立憲民主党はこの機を逃さずとばかり他の野営との首班(総理大臣)指名一本化を画策しているが、原発や防衛で違う齟齬に歩み寄ることができるのか。
 総理を決める臨時国会は20日か21日に見込まれ1週間後にはトランプ米大統領が来日するタイトな日程の中、闇深さが増している。