時の話題 「山あり谷あり」

 自民党と公明党との連立関係に黄信号が。これまではすんなり連立協議を終えていたが昨7日の話し合いで持ち越しされたのはカネの問題に公明党がこだわったからである。
 高市自民党新総裁は党執行部の一人、幹事長代行に萩生田光一氏を据えた。同氏はパーティー券収入不記載の裏金問題で2千数百万円もの裏金を手にし処分された人物である。
 選挙(衆院選)でみそぎを済ませたとはいえ国民感情は許しておらずカネにきれいな公明党の後ろ盾になっている創価学会が問題視しているのが表立った原因だが、公明党との連立協議と並行して麻生太郎副総裁が国民民主党の玉木代表に連立を打診していたことも斉藤鉄夫代表が連立に二の足を踏んでいる理由とされる。
 公明党は衆・参両選挙で得票数を大幅に減らしており、その危機感が連立離脱を検討する一因とされ「自民党の補完勢力(党)ではない」とする自負もあるのか。
 1999年の連立から26年経ち政界地図は国民民主党、参政党など新興党の台頭で塗り替えられようとしている中、公明党は埋没しかねないとの危機感が斉藤代表を突き動かしているようである。
 自民党執行部の顔触れを見ると麻生政権と見間違うようだ。それだけ総裁選での麻生氏の貢献度が高かったこととはいえ論功行賞的な執行部人事では高市カラーはなく、お題目の「解党的出直し」はどこに吹っ飛んだか。
 高市総裁が総理に選ばれてからの内閣の顔触れで答えが出る。小泉進次郎氏、林芳正氏は入閣するのか。高市氏の命運が決まろう。