時の話題 「ある電話」

 過日、市内に住む80代の男性から「8月にあった猿払のイベントに出掛けた名寄に住む知人夫婦が行方不明になり帰宅していない」という電話をいただいた。この男性曰く、以前にも猿払の祭りに行った高齢の女性と老夫婦も行方知らずなのだという。摩訶不思議な話なので興味深く聴いたが、一番古い人は3年前まで遡る。
 電話の主は「プレスさんの記事を毎日欠かさず見ているが、消息不明という記事は一件も載っていないものの何か情報あれば教えていただけないか」と知り合いの安否を気遣っていた。
 何ともや不思議なことなので当方からは「警察署にも管轄があり行方不明現場は猿払なので稚内署エリアなのだが、行方不明者の住所の一つは名寄署管轄であり当方(稚内プレス)取材網以外に当たり難しいことがある」と折角のお願いに対し素っ気無いとは思ったものの電話を切った。
 痴呆症にかかり徘徊した上に行方不明になっているという話は聴いていたが、連れ合いが同行しているので考えにくく、事件性も希薄なようなので警察も二の足を踏んでいるものとみられ、筆者なりに思うに猿払は沼地が多く事故に遭ったのかも知れない。
 年を取っても生きている限り体が丈夫であれば人は家に閉じ籠っていることはなく外出する。認知症があれば徘徊する人もおられるだろう。家族の方々の苦労を察すると軽々しいことは控えるがベターなのは福祉施設に預けることでないのか。その施設も満杯状態にあるので、国として制度の充実を図るのが急務であろう。