時の話題 「総理、退任表明」
決められない人が決断した。石破総理が昨7日夕、記者会見し総理を辞することを発表した。外堀ばかりか内堀も埋められた上、さほどの援軍もなく自ら白旗を上げたのだ。
昨年10月、組閣しスタートした石破氏への期待は国民ばかりでなく自民党議員の中にも大きかった。党内野党と言われた舌鋒の鋭さへの期待は大きく「この人なら自民党を変えられるのでは」と予想以上に広がった。
ところが蓋を開けると鋭さは失せ誰にでも耳を貸す好々爺然の〝普通の人〟になった。旧安倍派や麻生派流の上から下を抑え込む姿勢に対し反感を持っていた自民党政治家は国民以上に期待感を持ち冷や飯を食べた分、他人に気遣い、権力への抵抗をし政治を変えてくれるだろうとの期待は泡とはじけ、組閣後すぐの衆院選で少数与党になるまで敗北し、今年の東京都議選でも敗れ参院選も少数与党の苦杯を舐めた。
本当なら衆・参での敗北でもって総理を辞めるべきだったが、念願だった総理の椅子に座った後は言ってみれば目をあてられないほどの日和見に徹した。
総裁選には前回の雪辱を期し高市早苗氏が出るだろう。「自民党の背骨を強固にしたい」と言うように保守本流の立場を貫き、石破総理に辞職を促した小泉進次郎氏も出馬し小林鷹之氏らも意欲が十分のようだ。
今、自民党は存亡の危機にあり、その状況からは意思が強固な高市氏が適任かと思われる。危機的状況への救世主は小泉氏であり、他に何人か立候補しようが、二人の戦いになる確率が高い。どんでん返しあるのか。

