祈りの塔などの意義語る 大韓機遺族会 山口さん、南小で講話

 大韓航空機事件遺族会の山口真史さんが3日、南小を訪問し、平和学習の特別講師として宗谷岬公園にある祈りの塔などについて講話した。
 山口さんは、1日から市内小中学校で平和学習の特別講師として事件の記録や平和についての講話を行っている。
 南小6年生61人を対象に行われた講話では1983年、大韓航空機が旧ソ連の領空に入ったことで戦闘機に撃墜され乗員、乗客269人全員が亡くなった事件について説明し、事件の2年後に慰霊碑として恒久平和を願う祈りの塔が建造されたことなど話した。
 山口さんは、祈りの塔の建造に当たって遺族会の川名さんの父が「遺骨も遺品もない遺族の心の拠り所である」とメッセージを寄せたことに触れ「事件当時、乗客の安否が二転三転し、家族らは安否について気持ちの整理がつかなかったと思う。祈りの塔は何もない遺族に平和を示してくれている一つです」などと話していた。