心の病に悩む人への対処 健康づくり講演会に90人

 稚内市主催のこころの健康づくり講演会が30日、保健福祉センターで開かれ、専門家の経験談を通じ心の病に悩む人の接し方などを考えた。
 参会した90人余りの市民を前に、工藤市長が「体の健康同様、心の健康も大事であり、講演会が身近な人の悩みに寄り添う一助になることを期待します」などと挨拶し、市の担当者から稚内市で年間6人前後の自殺者がおり、支援活動の役割を担うゲートキーパーの取組み状況などの説明あと、特定医療法人修道会本田記念病院(恵庭)の池本真美副院長が「こころのSOSに気づこう〜あなたが大切な人にできることは?〜」と題し講演した。
 精神科医として様々な現場で勤務経験し、道内各地で自殺予防の講演活動をしている池本氏は自殺の多い要因として健康、経済・生活、家庭、仕事の問題の順にあることを挙げうつ病の人への対応では「態度を変えず、今まで通り接し、暖かく見守り、決断を求めることはやめましょう」などと述べた。