慶応大学生、実習成果報告 医療、教育など課題解決策提案

稚内の地域的課題を提案する学生
地域診断のため稚内を訪れていた慶應義塾大学の学生による実習成果報告会が29日、保健福祉センターで開かれ、学生たちが住民へのインタビューなど通し、課題解決に向けた計画を提案した。
医学部、薬学部、医療看護学部の学生11人は、18日から訪れ、医療従事者、町内会などへのインタビューや交流を通して稚内が抱える教育、医療、生活などの課題解決策を探ってきた。
29日、集まった市民ら50人を前に、学生たちは、稚内は病院の専門科が少ないこと▽医師の数が少なく医療人材が疲弊している▽医療費が外来、入院費ともに全国平均より高額であり、医療費支出で生活習慣病が占めていること―など稚内の医療課題に触れ、生活習慣の改善や病気の早期発見など健康意識を高めることで医療機関への負担など減らすことができるとした。
このほか、稚高衛生看護科は稚内で就職を希望する生徒が少ないが、医療の視点から稚内を知り、地元貢献を志す生徒を多く育てることが重要と提案していた。
報告会終了後、川野副市長は「人口流出、出生数減少の課題など報告をいろいろな分野に活かして行きたい」などと講評していた。


