時の話題 「働き手減の曙光」
稚内の6月末人口は2万9852人(前月比12人減)。ピークの1964年(昭和39年)の5万8223人からほぼ半減している。3月末に3万人割れし更にこの3カ月間で100人以上も減っており、すべての商売の限界点とも言われる2万5千人に向かってまっしぐらの様相を呈している。
沖底漁業が衰退し国鉄民営化などによって著減した頃には及ばないが着実に人口が減っている中、外国人技能実習生は少しずつだが前月から増え続けており、水産加工業や介護分野において貴重な戦力になっている。
その外国人のトップはベトナム人で370人、インドネシア146人、中国125人など。一時は中国人が断トツだったが賃金アップに伴い比較的安いベトナム人、インドネシア人実習生に代わり現在に至っている。
これら外国人は6月末現在、733人(女475)おり、前月から7人増え、日本人の減少分19人を補っている。週末、スーパーに買物に来る集団だけでなく市街地を歩く人達を見る。「外国人実習生がいなければ我々の事業が成り立たない」という水産加工業者が言うのは頷ける。
立ち仕事で決して労働環境が良いとはいえない水産加工場には高齢の日本人女性が多いものの、若い人には敬遠され3K職場の筆頭格といえ今の時代にマッチしない点がある。改善するにも限界があり手っ取り早い対策として外国人実習生に頼ってしまう。
ハード面の改善には限界があるにしても精神的なソフト面での改善に注力している工場があるのは事実だ。


