時の話題　「25％の意味する事」

　トランプ米大統領から日本に対する貿易関税を２５％にする書簡を送ったとの発表があった。送り先は勿論、現総理の石破茂さんである。
　盟友の赤沢亮正経済再生大臣をこれまで7回も交渉役として渡米させた結果が、既に発動している自動車、鉄鋼などの関税とは別の２５％という数値である。これを是認することはなく、延長された8月1日の発動まで赤沢さんが任う交渉が続くのだろうが、個人的には「やっぱりか」との思いを拭えない。
　類は友を呼ぶとの諺があるが、愚図同士のやることには限界があり（やる前から限界があるのかも知れないが）日本にとって端から不利益を被る可能性が高かったというのが事の真相でなかったのかも知れない。
　石破さんをテレビで観て新聞の論調など読みつくづく感ずるのは一般的な正義論を述べるだけで、経験が足りない書生に通じるものがある。
　麻生太郎元総理が毛嫌ったとのことだが、語彙の狭い麻生氏が羨んだだけでない石破総理の人間性がいけ好かなかったこともあったのではないか。
　ディール（取引）好きのトランプさんは思うに理詰めの話し方を嫌う。何やかやと理屈を述べる石破さんに親近感を持てず、日本にとって法外とも言える２５％関税になったのではと思う。
　それと２０日の参院選の結果を見て米国側が新たな交渉になることを想定したとも察せられる。
　総理に就任する前の期待感が大きかっただけにギャップを引きずった石破さんの明日が見えないのが現実か。