時の話題 「あす参院選公示」
推し量るに日本の今後を占う第27回参院選が明3日公示され、20日の投・開票に向け熾烈な選挙戦が展開される。焦点は自民・公明の与党で参院過半数を維持できるかで、仮に野党が参院選でも勝利すれば政権交代の雪崩が起きそうではある。
「起きそうではある」と曖昧な表現にしたのは、自民党は弱そうで強く、野党は強そうで弱いからで、17日間の選挙戦で潮目が変わる事態が起こらないとは限らず、党利党略と生き残りを賭けた戦いが繰り広げられよう。
国民の怒りが頂に届いたのが昨年10月の衆院選であった。少数与党という好結果をもたらしたのにも拘らず、腑甲斐ない野党は政権を奪取できなかった。
立憲民主党の野田佳彦代表は正論を述べるも品性の良さが逆作用し自党ばかりでなく他党も懐柔できなかった。裏で何があったか知らぬが、足の引っ張り合いがあったことは推量でき千載一遇の好機を逃してしまった。
〝オタク総理〟こと石破茂総理は書生の論理を振りかざし、外見上は国民に寄ったふりはするものの、その実はと言うと自分と内閣の延命だけを企図し一旦取り下げた給付金を舌根が乾かないうちに持ち出し参院選に臨もうとしている。
国民の怒りは頂点に達している。コメは無いし高いし、この2年余り続く諸物価高騰には心底憤っている。そこから見えてくるのは参院選の与党の苦戦である。たかが一票だが雪崩打てば、これまで築いた地盤など消え失せてしまう。
確かな羅針盤を持たぬ日本国が漂流しないような選挙になること切に願っている。


