時の話題 「津波死者4千人」
地震には縁遠いと楽観視される稚内で地震発生後の大津波で最悪の場合、4000人も亡くなることが道から推量公表された。
今後30年以内における発生確率を0%~0・1%とした極めて低い地震確率を基に想定したものとはいえ、昨年元日に発生した能登半島地震も日本海北沿岸同様かなり低い発生確率だったことを勘案すれば「絵空事」と断じれないことを市長はじめ市民は肝に銘ずべきであろう。
日本海側はさほど海が深くないことから震源地となった場合の津波の陸地への到達時間が速く、1993年7月12日に起きた北海道南西沖地震では数分ほどで最大29㍍もの大津波が奥尻島に到達し建物倒壊はもちろん死者・行方不明者は229人にのぼった。
2011年の東日本大震災での巨大津波の陸地到達時間がものの数分ということは無くそれだけ海底が浅い日本海の速さが分かろうというものだ。
工藤市長は発生確率が低いとはいえ多くて4000人もが亡くなる予想に「市民が過度に不安を抱かぬよう説明していかなければならない」とのコメントを出したが、この予想は針小棒大でないことを認じ抜海、西浜、ノシャップ、宝来など北地区の防災対策と避難対策を講じなければなるまい。
もう10年以上前になるが、その時の議会で避難タワー建設や裏山への避難路確保など対策が議論されたと記憶しているが、そのご市は実際に対策を講じたのだろうか。仮にタワーが建設されれば直ぐ判るもので工事を発注したという事実は無く対策急がれる。つづく


