週末雑感
桜前線は到達するも肌寒い日が続きニシン曇りの日が多く何かしら気分がすっきりしない。相も変わらず風が強く閉口するも稚内地域で盛んに風力発電施設を施工しているユーラスエナジーホールディングス(東京)の諏訪部哲也社長は勇知ウインドファームの竣工式で「風の強いこの日に竣工式をできることは喜ばしい」などと挨拶したように一つの事象で思惑が違えば相反することになるのは世の道理であろう。
ユーラス社はいずれ自分達が創り出した電力が無駄にならぬよう大量の電気を消費するデータセンターを建設するという。電気の地産地消を標榜する稚内市にとっては有難い。
稚内特有ともいうべき強い風が、漁業一辺倒で盛えた時代からの時を経て救世主になろうとは誰も考えなかったに違いない。そういう意味合いでは土地の自然や住む人々の価値観は時を超えて変わるものであり諦めずに継続するのが力になる。
国の減反政策に振り回されてきた米作農家らの〝令和の一揆〟は政府の備蓄米放出での農水大臣の交替で劇的に変わろうとしており全国の一部店舗できょう31日から5㌔2千円の価格での販売が始まった。一番乗りを目指す業者が競って販売を早めたためで、高いコメを買わざるを得なかった国民にしてみれば朗報であり滞りなく販売されるよう願っているが、21年度産の古古古米であり食味は大丈夫なのだろうか。
このように時代や為政者によって価値は変わる。トランプ関税にたじろぐ昨今だが、3年半後には別の為政者によって軌道修正されればいい。

