芦川、勇知の風車竣工式 ユーラス社 道北で全道の34%

今年2月から運転を始めた勇知ウインドファーム(7万2200㌗)の竣工式が29日、現地で行われ、関係者80人余りが施設の安全稼働を祈願した。
風力発電国内最大手のユーラスエナジーホールディングス(東京)の合同会社「道北風力」(稚内)が、2021年からクトネベツや下勇知で施工し完成した勇知ウインドファームには、1基あたり4200㌗時の発電量がある国内最大級の風車18基が並び、今年2月3日から商業運転を開始している。
ユーラス社は今年2月までに稚内や豊富、幌延の6か所で風力発電施設107基の営業運転を始めており、勇知ウインドファーム含め6か所の道北風力発電事業での電力は43万4500㌗、一般家庭約29万世帯の電力消費量に相当し、年間50万の二酸化炭素削減効果がある。
竣工式では北門神社の神職による神事終了後、出席者を前に、工藤市長はユーラス社が計画から10年以上をかけて完了した道北風力発電事業に触れた上で「地域が期待してきた大規模発電基地の建設が着実に進んできたことに感謝します。資源を地域内で活用するため地域エネルギー会社により地産地消、今後の展開の中で企業誘致などにも取り組み需要地としての発展を目指したい」と挨拶。諏訪部哲也社長が建設に関わった関係会社、地域住民に謝意を示し「稚内から道道106号線を南下し左手に見える勇知ウインドファームは今後、稚内の新たなランドマークとして地域の方や観光客の皆さんに親しまれるよう願っています」と述べ、完了した道北風力発電事業について「今年3月末時点で北海道全体の風力発電容量127万㌗に対し、道北発電事業は34%を占める。クリーンエネルギーを通じ、地域の活性化に取り組んでいく」と決意を述べた。
豊富町の芦川ウインドファーム(12万8800㌗)は27日に竣工式を終えている。


