時の話題 「道連会長に武部氏」
自民党道連会長に武部新衆議(52)が就任した。5回当選しているのだから至って当り前との感想を個人的には有するが、少数与党の現状を踏まえると「えらい時になったもんだ」との心配もある。
道議から衆議に鞍替えし自民党幹事長まで上りつめた父勤氏と比べ「二世でお坊っちゃん」観があった新氏だが、近頃は自民党や内閣の要職を務めると共に政治家としての貫禄も出てきており「残るは大臣になるだけ」と支持者の期待は高まるばかりだ。
自民党道連会長になったことは大臣への足掛かりにはなったと誰もが認めるところであり、今年7月の参院選との同時選挙もありうる衆院選で6期目の当選を果たせば大臣就任の朗報も聞かれよう。ただし選挙で自民党が下野しないことが絶対条件となる。
武部氏の講演会や挨拶する席上に何度か足を運んだことがあるがこの方はノー原稿で流れるように挨拶する。代議士なのだから当り前だろと言う人がいるが、筆者はそう思わない。要職にある人で原稿から目を上げず喋る大臣らを何人も見ているからである。
道連会長になったからには大臣も―と言うのはせっかちだが、新氏なら(大臣の)器があるとみている。
傍に控える秘書さんも人間的に立派な人がおり、人垣が形成された武部丸の前途は洋々だと言えよう。
欠落しているとすれば好戦的でないことか。常在戦場の政治家は人に寛容さを見せるだけではなく相手に対し敢然と戦いを挑む戦闘心を備えていなければならない。善い人では政治家はできない。


