ありがとう抜海駅 最終営業日にファン詰め掛ける

列車が見えなくなるまで手を振る実行委員会

キーホルダーをプレゼントする森実行委員長
15日で廃止される抜海駅最終営業日の14日駅舎周辺は鉄道ファンらで混雑し、到着した列車を名残惜しそうに見守る姿が見られた。
1924年の開業から101年目を迎えた抜海駅だが昨年12月、JR北海道のダイヤ改正により15日での廃止が決まった。
最終営業日となった14日、駅には全国各地から訪れる人たちで混雑し、駅を象徴する「ばっかい」と書かれた看板や駅舎など記念撮影し、これまでの思い出など語り合っていた。
稚内駅を出発しほぼ満車の列車一両が午前10時46分頃、抜海駅に到着すると、100年記念実行委員会の有志が「ありがとう抜海駅」などと書かれた横断幕や寄せ書きで出迎えホームは記念撮影する人らで埋め尽くされていた。
100年記念碑前では、実行委員会による抜海駅駅表のキーホルダーがプレゼントされ多くの人が喜びとこれまでの感謝の気持ちを伝えていた。
過去に全国456駅の写真を撮り旅をしていたという札幌の男性は「宗谷線の駅がどんどん無くなり寂しい。抜海駅は木造駅で風除けのドアが付いているなど珍しい構造の駅舎で、よくぞここまで残ってくれたとの思いです」と名残惜しそうに語っていた。
稚内駅から乗車し抜海駅に降り立った実行委員会の森寛泰実行委員長は「学生の頃、稚内に通っていた当時を思い出します。頑張ってきたが力尽きた。JRと市には思いが届かず残念ですが、ここまで来れたのは皆さんのお陰です」、事務局長の伊東幸さんは「市に評価してもらえなかったことを無念に思う。市長には今日の様子を見てもらいたかった」とこれまでを振り返り思いを語っていた。