初めて1万人超える 利尻山登山者 稚内自然保護官事務所集計

 環境省稚内自然保護官事務所は、昨年夏の利尻山(1721㍍)の登山者数を集計。1万695人が登り、統計を取り始めてから初めて1万人を超えた。
 利尻山登山者数の経年変化を把握し、適正な利用に資するためとして、環境省では2009年から毎年、鴛泊と沓形の登山口に赤外線センサーを設置して登山利用者を調べている。
 昨年6月1日~10月31日まで調査した結果利尻山を訪れた登山者は1万695人と前年と比べ1938人も増加し、登山道別では初心者や中級者向けの鴛泊コース1万239人(前年対比1928人増)、上級者向けの沓形コース456人(同10人増)だった。
 コロナ感染拡大前の2016年(7909人)と比べて2786人も上回っており、登山者が増えた要因として、利尻山をシンボルとした利尻礼文サロベツ国立公園が昨年、指定50周年を迎えたことから外国人登山者が数字を押し上げた。
 担当者は「台湾などアジア圏でなく、欧米からの登山者も多くいた」とし、島の環境について「貴重な自然を守るため携帯トイレの使用や植物を踏まないマナーを呼びかけていきたい。今後も安全に登山ができるよう環境保全に努めていきたい」としている。

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