時の話題 「ゆく年くる年⑵」
斜陽の日本経済を証明するかのように名目GDPが世界4位に転落したのは高度経済成長期を経験した高齢者の心胆を寒からしめ、日本の未来を不安視させる。
欧米に追い付き追い越せという目標があるうちはエコノミックアニマルになることに何の疑念も持たなかったが、その後の日本は油断が生まれ、米国に次ぐGDP2位から中国に抜かれドイツにも抜かれ来年にはインドの後塵を拝するのが確実になった。
国民一人々々が裕福になる幸せな国を目指してきた筈だが、何処から狂ったのか、貧富の格差が拡大しているのが今の日本だ。それも官の優位は変わらず民は全体の4割を占めると言われる非正規雇用に甘んじやる気を失
っているのが現実だ。
闇バイト集団による強盗が相次ぐのも好例でないのか。
くる年に希望を持てるのかと問えばノン。与野党とも今の政治家に青雲の志なく井戸塀を無くしてまで政治を司ろうという心意気は微塵もない。皆、公務員化してしまった。
円安が続くなどして物価が高騰しているのに対し国民に給付金、石油元売りに助成金のバラまきしか能が無い政治に何か期待できるのか。
今年を振り返ると負の部分が多く、スポーツで胸躍るというのはいかにも小さい。国民皆が幸福になるよう抜本的対策を望みたい。若い人が好きな人と結婚し子どもをつくり家族が幸せになるような政治を行わなければならない。
どちらかというと暗い出来事が多かった今年だったが、来年こそ明るくなるよう願う。