時の話題 「ゆく年来る年(1)」

 年が押し迫ってくると今年の10大ニュースが新聞紙上を賑わす。元日に起きた能登地震が衝撃的で、翌2日には羽田空港で日航機と海保機が衝突し海保機に搭乗していた4人全員が死亡したものの、炎上したJAL機の乗客は一人のケガもなく無事避難した。
 この2つのニュースで暗雲が広がったのが今年の出だしだった。
 自民党派閥の裏金問題は旧年から引きずり自民党はほぼ全ての選挙で敗退し、衆院選でも敗れ少数与党になるも政権は維持した。立憲民主党は政権取りに照準合わせるも国民民主党は政権にすり寄るかの如く〝103万円の壁〟是正、二重課税ガソリン税解除で存在感を示すも、したたかな自民党の術中にはまっている感がしないでもない。
 小林製薬の紅麴サプリでの健康被害はとてつもない人数に及び未だに小林製薬は対応に追われテレビCMを未だに出せないでいる。健康維持のためのサプリが重篤な病気を引き起こすのは笑い話にもならない。来年こそ同社にとってもサプリ業界も正常な状態に戻ること願っている。
 スポーツ界は大谷翔平一色の一年だった。ホームラン王だけでなく盗塁王まで取り1シーズンで大リーグ史上初めて本塁打50盗塁50の途轍もない記録を樹立する。神懸った偉業であった。
 日本被団協のノーベル平和賞受賞は原爆の恐ろしさばかりでなく国内電源の原発回帰に警鐘を鳴らすものと個人的には見ている。
 地震大国での原発稼働は福島第一原発事故後の地域住民の人生を変えてしまった。原発事故ゼロは夢物語だ。