シカなど鳥獣被害増加 対策連絡会議開く クマ出没、今年度326件

宗谷地域野生鳥獣対策連絡協議会が10日、宗谷合同庁舎とオンラインで開かれ、エゾシカやヒグマ対策の現状などについて報告があった。
市町村、北海道猟友会などから出席した44人を前に、武田くらし・子育て担当部長は「野生鳥獣の農林被害は令和4年度、全道で約58億1000万円、管内は5600万円と前年より増加している。頻発するヒグマの市街地への出没が相次いでいるなど、野生動物との軋轢が地域の暮らしや産業に対し影響を与えており対策して行かなければならない」などと挨拶した。
このあと、振興局(環境生活課)から、エゾシカによる農林被害が右肩上がりの状況にあり、管内では令和5年度の農林被害額が3000万円(前年2600万円)と増加傾向にあり、来年度は全道で18万5000頭を目標に捕獲したいとし「子を産むメス個体を主体に捕獲していく必要性がある」などと説明した。
アライグマによる被害は令和5年度、稚内市で2150万円の農林業被害があり、捕獲数は448匹。ヒグマは管内では枝幸を中心に1393万円の被害があり、管内では今年度、これまでに326件の出没報告があり、過去5年で最多であることなど報告された。
高橋洋孝北海道猟友会南宗谷支部長による「最新の野生鳥獣対策〜無人航空機(ドローン)を駆使した浜頓別町の現状と対策」と題した講話もあった。


